バラバラに引き裂かれていく母と父、そして子。 幼き日に、胸の内に溜めた悲しみはいつもあり、何度も泣いた。 あの優しかった父の手のぬくもりは、もう家にない。 より悲しみを煽るそれと、母の表情。
いつでも壊れそうな俺の心をいつも支えてくれるもの、 それは幼馴染の藍里との約束。
「ずっと傍にいてあげる」
そんな簡単で強い絆が今の俺たちを繋げている。
数年経った今、もう一つの絆という名の傷で繋がり、俺たちはまた冷たい現実を知る。